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狐が登場する日本昔話12選!教訓や物語のポイントも紹介

カメラ目線のキツネ

※本記事は、2025年9月時点での情報を元に執筆しています。

「狐が登場する日本昔話にはどんなものがある?」
「狐が登場する有名な日本昔話は何?」
「狐が出てくる日本昔話を子どもへ読み聞かせしたい(読ませたい)」

日本昔話に登場する狐は、化ける力で私たちを楽しませてくれたり、誰かにこらしめられて教訓を伝えてくれたりする重要な存在です。

一方で、具体的に狐の登場する昔話のタイトル・ストーリーがなかなか思い浮かばない方や、そもそもあまり知らない方も多いのではないでしょうか。

しかし、もちろん狐が主役級のユニークなお話も、日本昔話には多く存在します。

そこでこの記事では、狐が主役だったり、重要な役割を果たしたりする日本昔話を5つのジャンルにわけて合計12話を詳しく紹介します。

1.狐が主役の有名な昔話ごんぎつね
2.狐が人間に恩を返す昔話きつねのかんちがい
ききみみずきん
きつねのおんがえし
3.狐がこらしめられる昔話きつねとたぬきのばけくらべ
しっぽのつり
くまときつね
きつねとたにし
4.狐が人をだましてこらしめる昔話やまぶしときつね
かみそりぎつね
5.狐が人と恋をする昔話きつねにょうぼう
きつねにょうぼうくずのは

話のあらすじはもちろん、物語のおもしろいポイント(注目ポイント)や、どういった教訓が得られるかについても解説しています。

たとえば「ごんぎつね」であれば、注目ポイントと得られる教訓は次のとおりです。

注目ポイント栗などを届けていたのがごんだと知った兵十の悲しみ・後悔の表現がとても美しい
得られる教訓
  • 一度悪いことをすると信用されなくなる(相手の嫌がらない行動を心がける)
  • 結論を急がず、慎重に考え行動しよう

実際に読んでみたい方や読み聞かせをしたい方に向け、絵本や読み聞かせ動画も紹介していますので、ぜひ読み進めてくださいね。

1.最も有名な狐の昔話「ごんぎつね」

草原のキツネ

狐が登場する最も有名な昔話としては、「ごんぎつね」が挙げられます。

小学校の国語の教科書にも掲載されている作品であり、知っている方も多いのではないでしょうか。

のごんと兵十との間で起こる悲しくも切ない物語です。

ほかの話に比べるとやや長く対象年齢も小学生以上になりますが、大切な教訓もあり、ぜひ読み聞かせしていただきたいお話でもあります。

あらすじ

狐のごんは、兵十が獲った魚やうなぎを川へ放り投げるいたずらをしました。

しかしその魚やうなぎは病気の母親のためのもので、その後母親が亡くなったことを知ったごんはいたずらを後悔し、兵十の家へ栗や松茸を届けるようになります。

ある日兵十は自分の家へ入っていくごんを目撃し、また盗みに来たのだと勘違いしてごんを火縄銃で撃ってしまう、というお話です。

注目ポイント
ラストのシーンです。実は栗などを届けていたのがごんだと知った兵十の悲しみ・後悔などの気持ちは直接書かれていないものの、その表現の仕方がとても美しく、一層切なさを引き立たせています。ハッピーエンドではありませんが、私たちに大切なことを伝えてくれる名作といえます。

『ごんぎつね』に登場する狐の特徴

ごんぎつねに登場する狐のごんは、ひとりぼっちの子狐で、いたずらで村人をからかって遊んでいます。

しかし逃がした魚が母親のためのものだと知って後悔するなど心優しい性格でもあり、黙って食べ物を贈り、罪を償おうとするなど、健気な部分も持ち合わせている子です。

【得られる教訓】
 ・一度悪いことをすると信用されなくなる(相手の嫌がらない行動を心がける)
 ・結論を急がず、慎重に考え行動しよう

親子の学びを深める質問例 (お子様に質問してみてください)
   1. ごんは最後撃たれたとき、どんな気持ちだったと思う?
   2. 自分がごんだったら、どうやって謝る?
   3. 栗を持ってきたのがごんだと知った兵十は、どんな顔をしていたと思う?

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ごんぎつね_表紙出典:Amazon

タイトルごんぎつね
出版社金の星社
価格(税込み)1,650円

2.狐が人間に恩を返す昔話3選

2匹の若いキツネ

恩返しといえば鶴のイメージですが、狐が人間に恩返しする昔話もいくつか存在します。

狐が人間に助けられお礼をするのは共通の流れですが、お礼の内容が不思議な能力だったり化ける能力を活かしたものだったりと個性的でバラエティに富んでいるのが魅力です。

この記事で紹介する狐が恩返しする昔話は次の3つです。

タイトル
主な内容
きつねのかんちがい子狐を助けた人間を、仲間の狐たちが不思議な力で恩返しするお話
ききみみずきんおじいさんが狐の親子から動物の声が聞こえるずきんをもらい、活躍するお話
きつねのおんがえし村で可愛がられていた狐が、人に化けて村の人を助けるお話

それぞれ詳しく紹介していきます。

2-1.きつねのかんちがい

きつねのかんちがいは、子狐を助けたそうごろうに、狐の仲間が不思議な力で恩返しする話です。

あらすじ

ある日そうごうろうが、大怪我をした子狐を見つけ自分の家で手当をしましたが、子狐が捕まったと勘違いした仲間の狐が、植えたばかりの田んぼの苗をすべて抜いてしまいます。

そうごうろうが、それは勘違いだと伝えると狐たちは謝り、田んぼはすべて元通りになり、毎年豊作になった、というお話です。

注目ポイント
自分たちの勘違いだと気づいた狐たちが、楽しい音楽を奏でながら田んぼを元に戻すシーンです。
たくさんの狐が集まってわいわいとにぎやかにしている様子は、とても可愛らしく感じられるでしょう。

『きつねのかんちがい』に登場する狐の特徴

捕まったと思った子狐のために集まって田んぼを荒らすなど、とても仲間思いの性格で、自分たちの勘違いに気づいて謝れる素直さもあります。

また元に戻した田んぼを、さらに豊作にする神秘的な能力をもっているのも特徴です。

【得られる教訓】
 ・自分の過ちを認めて謝ることの大切さ、また謝られたら許す心
 ・いいことをするといずれ自分に返ってくる

親子の学びを深める質問例
   1. 子狐が捕まったのが勘違いだと気づいたら、自分だったらどうやって謝る?
   2. 田んぼを台無しにされたそうごろうはどんな気持ちだったと思う?
   3. 狐たちはどんな気持ちで田んぼを元に戻しただろう?

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きつねのかんちがい 
出典:昔ばなし絵巻

タイトルきつねのかんちがい
出版社EVO出版
価格(税込み)1,018円

2-2.ききみみずきん

ききみみずきんは、おじいさんが狐の親子から動物の声が聞こえるずきんをもらい、活躍するお話です。

あらすじ

おじいさんがある日山で子狐を助けたところ、母狐からお礼にずきんをもらいます。

このずきんをかぶってみると、山にいる動物の声が聞こえるようになりました。

おじいさんはこの力を使って、庄屋さん(村長)の娘の病気の原因が近くの植物にある、と突き止めるお話です。

注目ポイント
ずきんを被るとさまざまな動物のお話が聞こえてくるところです。
動物の心の声を聞いてみたいという、憧れのシチュエーションを実現し、さまざまな動物のお話を聞くシーンは、読み聞かせでもきっとワクワクしてもらえるでしょう。

『ききみみずきん』に登場する狐の特徴

ききみみずきんに登場するのは親子の狐で、母狐は丁寧にお礼をする礼儀正しい狐です。

ずきんを渡して以降はほぼ登場しませんが、不思議な力をおじいさんに与え、活躍するきっかけをつくるキーパーソンといえます。

【得られる教訓】
 ・動物や植物を大切にする心
 ・親切にするといいことがある

親子の学びを深める質問例
   1. 自分がずきんをもらったら、どんな動物の声を聞いてみたい?
   2. ほかの動物たちは、どんなお話をしていたと思う?
   3. 庭の木の声を聞いて、おじいさんはどう感じたと思う?

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ききみみずきん 
出典:昔ばなし絵巻

タイトルききみみずきん
出版社EVO出版
価格(税込み)1,018円

2-3.きつねのおんがえし

きつねのおんがえしは、村の人に可愛がられていた狐が、人に化けて村の人を助けるお話です。

あらすじ

神社の裏に住むきつねは、お参りに来る村の人々から餌をもらい可愛がられていました。

ある時神社が火事で全焼してしまい、村が建て替えに困っていたところ、人に化けた狐が別の神社へ行って余っていた材木を買い取り、神社の建て替えを助ける、というお話です。

注目ポイント
材木を買ったのが、実は人に化けていた狐だとわかるところです。
材木を売った人も狐だと全く気づかない鮮やかな化けっぷりと、狐の思いやりに心動かされるでしょう。

※同じタイトルで、全く内容の異なるお話も多数存在します。ご注意ください。

『きつねのおんがえし』に登場する狐の特徴

村の人々から餌をもらって暮らす人懐っこい性格で、周りを笑顔にする可愛らしさがあります。

また村人たちに恩を返す律儀な子でもあり、化ける能力にも優れています。

【得られる教訓】
 ・動物を大切にする心
 ・思いやりを持って接すれば、自分にも返ってくる

親子の学びを深める質問例
   1. お寺が火事で燃えてしまったとき、村の人はどんな気持ちだっただろう?
   2. 村の人が困っているのを見て、狐はどう感じたと思う?

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3.狐がこらしめられる昔話4選

振り向きざまのキツネ

狐は昔話で悪役をつとめることも多く、最終的にこらしめられるような昔話も多数存在します。

狐が自分の能力を過信したり、欲張ったりした結果、大変な思いをするというのが基本的な流れで、私たちに大切な教訓を伝えてくれているのが大きな特徴です

この記事で紹介する狐がこらしめられる昔話は次の4つです。

タイトル主な内容
きつねとたぬきのばけくらべどちらがうまく化けられるかを競うお話
しっぽのつり魚を横取りしていた狐が、カワウソの知恵でこらしめられるお話
くまときつね狐が真面目なくまを騙して作物を奪い取り、しっぺ返しをくらうお話
きつねとたにし日本版の「うさぎとかめ」のようなお話

それぞれ詳しく紹介していきます。

3-1.きつねとたぬきのばけくらべ

きつねとたぬきのばけくらべは、どちらがうまく化けられるかを競うお話です。

あらすじ

いばった生意気な狐が、たぬきにどちらがうまく化けられるか勝負を持ちかけます。

次の日狐は美しい花嫁に化け、待ち合わせの場所に向かったところ、待ち合わせ場所には美味しそうなおまんじゅうがおいてあり、狐がこれを食べようとしました。

しかし、このおまんじゅう実はたぬきが化けたもので……というお話です。

注目ポイント
ポイントは、まんじゅうが変身をといて実は自分(たぬき)だと明かすシーンです。
狐より一枚上手なたぬきの賢さや、化ける技術の高さが読んでいてとても痛快です。

※作品によって化けるものや結末など、ストーリーが異なる場合もあります。

『きつねとたぬきのばけくらべ』に登場する狐の特徴

きつねとたぬきのばけくらべに登場する狐は、変身能力が高く、それを鼻にかける生意気さがあります。

ただ、うっかりおまんじゅうに飛びつくような抜けたところがあり、どこか憎めない可愛さもあります。

【得られる教訓】
 ・自分の能力を過信して油断せず、真剣に取り組む
 ・誰に対しても敬意を示すことの大切さ

親子の学びを深める質問例
   1. 狐はどんな気持ちで勝負を持ちかけたと思う?
   2. たぬきはどんな気持ちで狐を待っていたと思う?
   3. 自分だったら、どんなものに化けてみたい?

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きつねとたぬきのばけくらべ_表紙 
出典:Amazon

タイトルきつねとたぬきのばけくらべ
出版社童心社
価格(税込み)1,100円

3-2.しっぽのつり

しっぽのつりは、カワウソの魚を横取りしていた狐が、カワウソの知恵でこらしめられるお話です。

あらすじ

カワウソはいつも狐に魚をごちそうしていましたが、狐はもらってばかりなうえ、カワウソに魚をとる方法も聞こうとします。

カワウソはしっぽを川につけると魚が食いつくよと教え、それを実際に試したきつねはしっぽが川に凍りついてしまう、というお話です。

注目ポイント
狐が魚をごちそうすると言いながらも魚を用意せず、カワウソにのらりくらりと言い訳をするところです。
「神様から天守(てんもり:天の守り)をいいつけられていた」などセリフは、実に狐らしくユニークな言い訳といえます。

※作品によって登場人物や結末が異なる場合もあります。

『しっぽのつり』に登場する狐の特徴

しっぽのつりの狐は非常に賢く、「天の守りをいいつけられた」と嘘をつく大胆さをもっています。

また、欲ばりでもありますが、それで痛い目を見て泣き出してしまうような可愛い一面もあります。

【得られる教訓】
 ・相手に嘘をつかない、正直でいることの大切さ
 ・欲を出さず、謙虚でいること

親子の学びを深める質問例
   1. いろんな言い訳をするきつねを、カワウソはどう感じたと思う?
   2. きつねはどんな風に魚の獲り方を聞けばよかったかな?
   3. お話が終わった後きつねはカワウソに、どんな言葉で謝ったと思う?

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タイトルしっぽのつり
出版社金の星社
価格(税込み)1,650円

3-3.くまときつね

くまときつねは、狐が真面目なくまを騙して作物をうばい取り、しっぺ返しをくらうお話です。

あらすじ

くまときつねが一緒に畑をつくることになり、実った作物の分け方を土の下、土の上で分けることにします。

しかしきつねが土の下をもらうときは芋を、土の上をもらうときはいちごを植えることで、作物をすべて横取りしてしまいました。

怒ったくまが知恵を絞り、きつねを騙してこらしめるお話です。

注目ポイント
くまが狐を騙して馬に噛みつかせるシーンです。
馬に噛みついた狐がどうなってしまうのか、読み聞かせをしていてもきっとハラハラドキドキしてもらえるでしょう。

『くまときつね』に登場する狐の特徴

くまときつねの狐は、非常に頭がよく、自分の有利になるよう交渉するのが上手です。

ただ、美味しいものに目がくらんで危険を冒してしまうなど、少しおっちょこちょいな部分もあります。

【得られる教訓】
 ・平等に分け合うこと、公平性の大切さ
 ・よい話を聞いてもすぐ決断せず、慎重に行動すべき

親子の学びを深める質問例
   1. 一生懸命育てた作物がもらえないと知って、くまはどんな気持ちになった?
   2. 嘘を教えられたと気づいた狐は、どんな風に感じたと思う?

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タイトルくまときつね
出版社金の星社
価格(税込み)1,650円

3-4.きつねとたにし

きつねとたにしは、日本版の「うさぎとかめ」のようなお話です。

あらすじ

足の速さが自慢の狐は、足の遅いタニシをいつもばかにしていましたが、ある日タニシが「都まで競争しよう」と持ちかけます。

2匹はよーいどんで出発したものの、タニシは狐を出し抜いて一番乗りで到着するというお話です。

注目ポイント
実はタニシが狐のしっぽにつかまって都まで到着していたと判明するシーンです。
「うさぎとかめ」とは全く異なる、知恵で狐を打ち負かすやり方はとても意外で、タニシの賢さに感心します。

『きつねとたにし』に登場する狐の特徴

きつねとたにしの狐は、とても足が早く、それを鼻にかける傲慢なところがあります。

ただ、知恵でタニシに負けた後しっかり反省しているため、素直な心の持ち主ともいえるでしょう。

【得られる教訓】
 ・自分の能力を自慢しない、謙虚な心
 ・知恵や工夫次第で、誰にでも勝つチャンスはある

親子の学びを深める質問例
   1. ばかにされていたタニシはどんな風に感じていたと思う?
   2. タニシとの距離が離れない狐はどう思った?
   3. タニシに負けたとき、狐はどんな気持ちになった?

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4.狐が人をだましてこらしめる昔話2選

ジャンプするキツネ

ここまでの話を見てもわかるように、狐は化けの名人ですので、この技術を使って逆に人をこらしめるような昔話もいくつか存在します。

人に負けず劣らずの賢さと高度な化けっぷりで人を手玉にとる様子はとても狐らしく、読んでいてワクワクできますよ。

この記事で紹介する、狐が人をだましてこらしめる昔話は次の2つです。

タイトル主な内容
やまぶしときつね狐にいたずらをした山伏が、逆にいたずらし返されこらしめられるお話
かみそりぎつねいたずら狐を退治しようとして、逆にやり返されてしまうお話

それぞれ詳しく紹介していきます。

4-1.やまぶしときつね

やまぶしときつねは、狐にいたずらをした山伏(山で厳しい修行をする人、修験者〈しゅげんじゃ〉ともいう)が、逆に狐からいたずら返しをされてこらしめられるお話です。

あらすじ

山伏が道を通りかかった際、よく眠っていたきつねの耳元でほら貝を吹き、驚かせて川へ落としました。

その後、山伏は訪ねた家で、出かける旦那さんの代わりに遺体と留守番をすることになります。

すると遺体はガタガタと動き出して自分に向かってきたため、恐怖におびえた山伏は川へ飛び込み、実はすべて狐のしわざだと気づく、というお話です。

注目ポイント
まんまと狐に騙されて、山伏が川へ飛び込んでしまうところです。
相手にしたいたずらが、全く同じ形で自分へ返ってくるストーリーは爽快です。

『やまぶしときつね』に登場する狐の特徴

やまぶしときつねの狐は、賢い上に高い変身能力を持っています。

また山伏をこらしめるのはもちろん、最後に自分とまったく同じ目に合わせる粋なところもあります。

【得られる教訓】
 ・動物を大切にする心
 ・誰が相手でもあなどらず、敬意をもって接すること

親子の学びを深める質問例
   1. 山伏に驚かされた狐はどう感じたと思う?
   2. 山伏は最後、どんな気持ちになっただろう?
   3. もう一度山伏が狐に会ったらどんな風に謝る?

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4-2.かみそりぎつね

かみそりぎつねは、いたずら狐を退治しようとして、逆にやり返されてしまうお話です。

あらすじ

野原に住む狐の一族は、人を騙して頭をつるつるにそってしまうため、知恵が自慢の若者が狐退治に乗り出しました。

若者は女性に化けた狐の後をつけ、知恵を絞って狐の正体をあばこうとしますが、逆に狐たちに言いくるめてしまい、最終的にはやはり頭をつるつるにそられてしまう、というお話です。

注目ポイント
狐たちの巧みな連携プレーで若者をいとも簡単に騙してしまうところです。
狐たちがそれぞれお嫁さん・おばあさん・お坊さんに化け、若者を追い詰めていく様子は実に鮮やかで、読んでいてとても愉快です。

『かみそりぎつね』に登場する狐の特徴

かみそりぎつねの狐たちは、知恵・機転・連携を兼ね備えているのが特徴です。

村のなかでも頭がよい若者は、普通の方法では騙せないため、狐がそれぞれ役割を担い、2匹目3匹目の言葉を信じさせてしまう手腕にほれぼれします。

【得られる教訓】
 ・自分の能力を過信して油断せず、慎重に行動すること

親子の学びを深める質問例
   1. 自分なら、どうやって狐に騙されないようにする?
   2. 狐に騙されたと気づいた若者はどういう風に感じた?

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かみそりぎつね 
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タイトルかみそりぎつね
出版社金の星社
価格(税込み)1,650円

5.狐が人と恋をする昔話2選

雪原のキツネ

狐はさまざまなものに化けられますが、中でも若い女性に化けることが多いため、狐と人が恋をするような昔話も存在します。

しかし人と狐の恋であるためか、ハッピーエンドで終わることはなく、基本的には悲恋話になってしまうのが大きな特徴です。

この記事で紹介する狐がこらしめられる昔話は次の2つです。

タイトル
主な内容
きつねにょうぼう狐と人間が恋に落ち結ばれるものの、狐だとバレて離れ離れになるお話
きつねにょうぼうくずのは有名な陰陽師「安倍晴明」の母親に関する悲恋のお話

それぞれ詳しく紹介していきます。

5-1.きつねにょうぼう

きつねにょうぼうは、狐と人間が恋に落ち結ばれるものの、ある日狐だとバレ、離れ離れになるお話です。

あらすじ

村の若い男が若く美しい娘と知り合い、恋に落ちて結婚し、子どもをもうけます。

ある日、子どもが母親からしっぽが出ているのに気づき、正体がバレた狐は泣く泣く家を出ました。

しかし、狐は一度戻ってきて田植えを行い、その田んぼは豊作になって残された二人は楽な暮らしができた、というお話です。

※同じタイトルでストーリーの異なる作品が多数存在します。ご注意ください。

注目ポイント
残された子どもを想う母狐の愛情です。
一度は姿を消したものの、田んぼを実らせるため、また子どもにお乳を与えるために再び戻ってきた母親狐の愛情の深さに感動します。

『きつねにょうぼう』に登場する狐の特徴

きつねにょうぼうの狐は人情に厚く、愛情深いのが特徴です。

残してきた子どもたちが心配になり、食べ物に困らないよう田植えを行う姿はとても健気で、さらに田んぼを豊作にする不思議な力も魅力的です。

親子の学びを深める質問例
   1. 置いていかれた子どもはどんな気持ちだっただろう?
   2. 母狐はどんな気持ちで田んぼへ戻ってきたと思う?
   3. お嫁さんが狐だと知ったお父さんはどう感じただろう?

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きつねにょうぼう_表紙 
出典:Amazon

タイトルきつねにょうぼう
出版社福音館書店
価格(税込み)1,430円

6-2.きつねにょうぼうくずのは

きつねにょうぼうくずのはは、有名な陰陽師「安倍晴明」の母親・葛の葉に関する悲恋のお話です。

あらすじ

男が一匹の白い狐を助けたところ、ある晩若い女性が訪ねてきて、2人は結婚し子どもをもうけます。

しかしこの女性は白い狐が化けた姿であり、正体がバレた狐は、悲しみのなか山へ帰りました。

やがて残された子どもはすくすくと成長し、母の残した動物の声が聞こえるずきんで天子様の病気の原因を突き止めます。

この功績から、天子様のそばへおいてもらうようになり、有名な陰陽師「安倍晴明」になった、というお話です。

注目ポイント
母の残した力で安倍晴明(童子丸)が活躍するシーンです。
母狐との別れに悲しさは感じるものの、母の残した力を受け継いで病気の原因を解決し、一気に出世していく安倍晴明(童子丸)の活躍っぷりは、見ていてとてもワクワクできるでしょう。

『きつねにょうぼうくずのは』に登場する狐の特徴

葛の葉は、有名な陰陽師・安倍晴明の母親といわれているだけあり、神秘的です。

真っ白な毛の色は神の使いのようであり、童子丸(晴明)に強い力をもつさまざまな道具を残していることから、本人もまた不思議な力を秘めているようにも見えます。

親子の学びを深める質問例
   1. お嫁さんがきつねだと気づいたお父さんはどんな気持ちになったと思う?
   2. ずきんをかぶったとき、動物たちは何を話していたと思う?
   3. 今の安倍晴明(童子丸)の姿を見てお母さんはどう思うだろう?

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7.なぜ狐は化ける・悪役の昔話が多いのか

木の陰からキツネ

ここまで紹介してきた昔話を見てもわかるように、狐は昔話において女性に化けること、また悪役を担うことが非常に多いという特徴があります。

ではなぜ、狐にこういったイメージがついているのでしょうか。

原因としては、中国から伝わってきた狐のイメージが大きく影響していると考えられます。

中国では昔から、狐は100年生きると妖怪になり、女性に化けるようになるといわれています。

また、中国には凶悪な狐の妖怪が美女に化けて王を誘惑し、国を傾かせた伝説があり、この妖怪が日本へ渡り悪事を働いた、という言い伝えもあるのです。

こういったお話から、「きつねは女性に化ける・悪事を働く」といったイメージが広がり、昔話にも反映されていったと考えられます。

8.「昔ばなし絵巻」で子どもの豊かな心を育もう

昔ばなし絵巻 

ここまで紹介してきたように、古くから伝わる日本の昔話には、さまざまな教訓が込められており、大切な道徳心や倫理観を、子どもにもわかりやすく伝えてくれます。

一方で一部の昔話は、従来の暗くて怖い昔話のイメージを引きずっていることもあり、これが原因で子どもが日本の昔話にふれる機会は減ってきているのが現状です

そこでおすすめしたいのが、EVO出版の「昔ばなし絵巻」です。

「昔ばなし絵巻」では、次の3つのポイントを大切にして絵本を制作しています。

  • 物語がもつ教訓性を重視し、残酷さを押さえて表現を調整
  • 従来とは異なる、あたたかくやわらかいタッチの絵
  • 巻末に物語の歴史的な背景や読み聞かせポイントを紹介

こういった工夫で、暗くて怖い従来のイメージをうまく取り除いた、現代の私たちでも読みやすい物語へと仕上げています。

ぜひお子様の豊かな心を育むため、「昔ばなし絵巻」を手に取ってみてはいかがでしょうか。

9.まとめ

狐が主役、もしくは重要な役割を果たす日本の昔話を12話紹介しました。

ジャンル
タイトル
狐が主役の有名な昔話ごんぎつね
狐が人間に恩を返す昔話3選きつねのかんちがい
ききみみずきん
きつねのおんがえし
狐がこらしめられる昔話4選きつねとたぬきのばけくらべ
しっぽのつり
くまときつね
きつねとたにし
狐が人をだましてこらしめる昔話2選やまぶしときつね
かみそりぎつね
狐が人と恋をする昔話2選きつねにょうぼう
きつねにょうぼうくずのは

昔話で登場する狐は、悪者の役を担いつつも、その賢さや化けの技術で大いに私たちを楽しませてくれるのも大きな魅力の1つです。

改めて昔話の狐たちと触れ合い活躍を楽しみながらも、正直であることや、相手を尊敬し労ることの大切さについて、お子さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

この記事が、お気に入りの昔話・絵本を見つけるための一助となることを願っております。

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