
※本記事は、2025年11月時点での情報を元に執筆しています。
「親しみのある絵本を通して、子どもに“思いやり”や“友だちを大切にする気持ち”を伝えたい。」
「保育の一環として、子どもに“人間関係”が自然に伝わる絵本を探しているけれど、どれがいいかわからない…」
そんな思いでこの記事を読んでいる方も多いのではないでしょうか。
幼児期の子どもは、わずか一年のあいだにも心の発達や感じ方が大きく変化するため、「人間関係」をテーマにした絵本選びは特に難しいといえます。
実際、文部科学省のデータでも、子どもの発達過程は年齢ごとに細かく段階づけられており、心や人との関わり方には大きな違いがあることが示されています。
参考:文部科学省「保育所保育指針(抄)」
そのため、絵本を通じて子どもに人間関係を伝えるには、上記のように「年齢」と「心の発達度合いに適したテーマ」のものを選ぶことがとても重要です。
そこで本記事では、人間関係を5つのテーマに分け、年齢ごとにおすすめの絵本を紹介していきます。
各絵本の保育での活かし方や読み聞かせのコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.ともだちっていいな!「友情」「ともだちづくり」がテーマの絵本

友だちと一緒に過ごす楽しさや、はじめて友だちをつくる時のドキドキを描いた絵本を集めました。
年齢が上がるにつれて、子どもは「友だちってどんな存在?」と少しずつ考え始めます。
ここでは、そんな気持ちに寄り添いながら「友だちになる一歩を踏み出す勇気」や「友情を深めることの尊さ」について学べる絵本をご紹介します。
| 2歳~ | あーそーぼ |
| コッコさんのともだち | |
| 3歳~ | ともだちや |
| たろうのともだち | |
| 4歳~ | ともだちって いいな! ミッキーと10のおはなし |
| もりいちばんのおともだち | |
| 5歳~ | いつまでもともだち |
| ともだち |
1-1.【2歳~】あーそーぼ
出典:Amazon
『あーそーぼ』は、女の子が「あーそーぼ」と友だちの家を訪ねるたびに、ごはん・掃除・お風呂など、友だちがしていることを一緒に楽しんでいくお話です。
「あーそーぼ」「あーとーで」といった短いかけ声がくり返され、2歳児でも真似しやすいリズムになっています。
身近な生活の場面がたくさん登場するので、「誰か(友だち)と一緒に過ごすって楽しい」という気持ちを自然に味わうことができます。
【読み聞かせのコツ】
- わらべうたのように「あーそーぼ」と、リズムをつけて読んでみる
- 「あーそーぼ」と読むたびに一度区切って、子どもが真似して発話できるような間を取る
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼2歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 保育の場面で絵本の場面のようなまねっこ遊びを取り入れ、「一緒に遊ぶって楽しい」と感じながら人と関わる場面をつくる
- 「あーそーぼ」「あーとーで」といった短いやりとりの真似をして、「あそびたい」「今はいや」など気持ちを言葉で伝える力を育てる
この絵本は、作中で繰り返し描かれる「友だちと同じことをする楽しさ」が、まねっこあそびのイメージに発展しやすい作品となっています。
また、くり返し出てくる「あーそーぼ」のセリフをまねすることで、「遊びたい!」といった気持ちを言葉で伝える練習にもなるでしょう。
| タイトル | あーそーぼ |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 価格(税込) | 1,100円 |
| 対象年齢 | 2歳~ |
1-2.【2歳~】コッコさんのともだち
出典:Amazon
『コッコさんのともだち』は、引っ込み思案な子どもの気持ちを丁寧に描いた物語です。
いつも保育園の部屋の隅でひとりだったコッコさんは、「ふたり組をつくりましょう」という先生の声に戸惑いながらも、同じようにひとりでいたアミちゃんと手をつなぎます。
その小さな一歩から世界が少しずつ広がっていく様子を通して、「はじめて友だちをつくる子どもの気持ち」にそっと寄り添ってくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 実際に子ども同士に手をつないでもらい、絵本の世界と自分たちの体験が重なるように促す
- 人物の表情に合わせて、声のトーンを少し変え、「嬉しい」「悲しい」などの気持ちが伝わるように読む
出典:福音館書店
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼2歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 手つなぎ遊びなど絵本に似たシチュエーションを保育の中でつくり、小さなきっかけから友だちになれる「友だちづくり」を子どもに体感させる
- けんかと仲直りの場面を振り返り、「いや」「ごめんね」と言葉にする練習を通して、素直な気持ちを伝える力を育てる
『コッコさんのともだち』は、まだクラスの中で一人でいることが多い子も、「自分と同じようにドキドキしている子がいるかもしれない」と感じられる物語。
2歳児クラスで、友だちに興味を持ち始めた子や、引っ込み思案な子の背中をやさしく押したい場面に、ぴったりの一冊です。
| タイトル | コッコさんのともだち |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 価格(税込) | 1,100円 |
| 対象年齢 | 2歳~ |
1-3.【3歳~】ともだちや
出典:Amazon
さみしがり屋のキツネは、一時間100円で友だちになってあげる「ともだちや」を思いつき、「ともだちはいりませんか」と森を歩き回ります。
クマやオオカミと遊ぶうちに、お金をもらう仕事としての友だちと、本当の友だちとの違いに気づいていく物語です。
ユーモラスな絵とテンポのよい会話が続きながら、「友だちってなんだろう?」という大切な問いを、子どもなりに考えられる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 「えー、ともだちやです。ともだちはいりませんか」という決まり文句は、ゆっくり・抑揚をつけて読み、子どもが一緒に言いたくなるリズムを意識する
- オオカミが怒る場面では、声のトーンを変えつつ、前後に間をとって、気持ちの揺れが伝わるように読む
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「ほんとうの友だち」をテーマに、「友だちってどんな人かな?」と一緒に考える時間を作り、友だちを想う気持ちを養う
- 動物たちの掛け合いを実践して「誘う・断る」など、気持ちの表現方法を学ぶ場をつくる
3歳頃は、友だちに興味を持ち、一緒に遊ぶことがぐっと増えてくる時期です。
この絵本を読み聞かせることで、「友だちと遊ぶってどういうこと?」「相手はどんな気持ちかな?」と考える機会ができ、「友だち」についての認識を深めることができるでしょう。
| タイトル | ともだちや |
| 出版社 | 偕成社 |
| 価格(税込) | 1,100円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
1-4.【3歳~】たろうのともだち
出典:Amazon
『たろうのともだち』は、「友だちって上下関係があるものかな?」という問いかけがテーマの物語です。
ひとりぼっちが寂しいコオロギは、散歩の途中でひよこの家来になり、さらに猫、犬へと次々に誰かの家来になっていきます。
最後に出会ったたろうが「家来じゃなくて友だちになったら」と提案する姿を通して、家来のような命令する関係ではなく「一緒にいて心地よい対等な関係」の大切さに気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 登場人物ごとに声色や話し方を少し変え、家来にする側・される側の気持ちの違いが伝わるように読む
- 「家来なんて、ぼくいやだ!」というたろうのセリフは、少しゆっくり、はっきりと読んで、自分の気持ちを伝える大切さが印象に残るようにする
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 最後に「みんなで友だち」になる流れを振り返り、「家来と友だちって何が違うかな?」と問いかけ、子どもたち自身が関係性の違いに気づけるようにする
- たろうが「家来なんて、ぼくいやだ」と伝える場面をもとに、「嫌なときは言葉で断っていいんだよ」と子どもに教える
『たろうのともだち』は、家来という上下関係のある立場ではなく、「対等に友だちとして付き合う」ことの大切さを描いた物語です。
3歳児クラスで、友だち同士のトラブルや力関係が気になり始めたときに読み聞かせることで、「どうすればみんなが気持ちよく遊べるか」を一緒に考えるきっかけとなるでしょう。
| タイトル | たろうのともだち |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 価格(税込) | 1,100円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
1-5.【4歳~】ともだちって いいな! ミッキーと10のおはなし
出典:Amazon
『ともだちって いいな! ミッキーと10のおはなし』は、ミッキーやミニー、ドナルドたちが暮らすトゥーンタウンを舞台に、「友だちの存在っていいな」という気持ちを描いた13話が一冊になった絵本です。
「お祝いしてもらえて嬉しい」「一緒に遊ぶと楽しい」といった、友だちとのさまざまな関わり方が描かれています。
一話あたりが短くまとまっているので、4歳児でも集中しやすく、その日の子どもの様子に合わせて好きなお話を選んで読める作品集です。
【読み聞かせのコツ】
- ミッキー、ミニー、ドナルドなどキャラクターごとに声のトーンや話し方を少し変え、「こんな友だちがいたらいいな」と子どもがイメージしやすいように読む
- 「ありがとう」「おめでとう」など、感情を伝える場面では、セリフを少し強調しながら読んで、気持ちが伝わるように意識する
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 各エピソードを振り返って、友だちと一緒に冒険する楽しさや大切な日を一緒にお祝いをする嬉しさなど「友だちと共有する時間の尊さ」を伝える
- エピソードごとに「みんなはこんなとき、どうする?」と子どもと一緒に考えながら想像力を養う
『ともだちって いいな! ミッキーと10のおはなし』は、ミッキーたちとのやりとりを通して、「友だちといるからこそ楽しい」といったメッセージに繰り返し触れられる一冊です。
4歳児クラスで、「友だちとどう関わるか」を話し合うきっかけとしても活用しやすいでしょう。
| タイトル | ともだちって いいな! ミッキーと10のおはなし |
| 出版社 | 講談社 |
| 価格(税込) | 1,595円 |
| 対象年齢 | 4歳頃~ |
1-6.【4歳~】もりいちばんのおともだち
出典:Amazon
『もりいちばんのおともだち』は、森でいちばん大きなクマさんと、森でいちばん小さなヤマネくんの友情を描いた物語です。
小さなものが好きなクマさんと、大きなものが好きなヤマネくんは、出会ってすぐに仲良しになり、さまざまな出来事を通して友情をさらに深めていきます。
一緒に過ごすなかで生まれる「羨ましい」「しょんぼり」といった気持ちを乗り越え、互いを支え合う姿を通して、友情の奥深さに気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- クマさんとヤマネくんの体格・性格の違いが伝わるように、声の高さや話し方を少し変えて読む
- 畑の様子が変わってしまう場面では、ページをゆっくりとめくりながら「いまどんな気持ちかな?」と子どもが想像できるように間をとる
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 2人の関わり方を振り返り、一緒にいて心地よい友だちとの時間は貴重で、かけがえのないものであることを伝える
- 畑の違いやトラブルの場面を振り返り、自分に「羨ましい」「悲しい」といった気持ちがある中でも、友だちの努力を認める・応援するといった関わり方を教える
『もりいちばんのおともだち』は、気の合う友だちと一緒に過ごす心地よさを感じられる絵本です。
お互いの好きなものや努力を認め合い、「この子と一緒だと嬉しい」という素直な友情の気持ちを育むきっかけになるでしょう。
| タイトル | もりいちばんのおともだち |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 価格(税込) | 1,320円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
1-7.【5歳~】いつまでもともだち
出典:Amazon
『いつまでもともだち』は、森の音楽会「キラキラステージ」を控えたリスのコリリンと仲間たちの友情を描いた物語です。
みんなで一生懸命練習を重ねるなか、「音楽会なんか、やめよう」と言い出したサルのチョッピーの本当の気持ちに気づき、どうしたらよいかをみんなで考えていきます。
楽しい時間の裏にある不安や寂しさと向き合いながら、「いつまでも友だちでいたい」と仲間を想う真っ直ぐな気持ちが伝わってくる、美しい友情の物語です。
【読み聞かせのコツ】
- チョッピーの「ケッケラケッケッケ〜」などのフレーズはリズムをつけて、子どもが一緒に言いたくなるように意識する
- チョッピーが「音楽会なんか、やめよう」と言う場面では、声のトーンを落とし、ゆっくりと読んで心の揺れが伝わるようにする
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「友だちってどんな存在かな?」と一緒に考える時間をつくり、友だちや友情について自分の言葉で考えられるようにする
- 卒園や引っ越しなどで、ずっと同じ友だちと一緒にいられない可能性があることを話し、「今一緒にいられる友だちを大切にしよう」と伝える
『いつまでもともだち』は、「ずっと一緒にいられなくても友だちでいられるかな?」という問いを、子ども自身の体験に近いかたちで投げかけてくれる絵本です。
今そばにいる友だちの存在や、離れても続く友情の大切さを、改めて考えるきっかけとして活用しやすい一冊といえるでしょう。
| タイトル | いつまでもともだち |
| 出版社 | 金の星社 |
| 価格(税込) | 1,540円 |
| 対象年齢 | 5歳頃~ |
1-8.【5歳~】ともだち
出典:Amazon
『ともだち』は、「ともだちって?」「ともだちなら?」などいくつかの切り口から、友だちとの関わり方をやさしい言葉でつづった詩の絵本です。
日常のささいな出来事や気持ちを手がかりに、「一緒に帰りたくなる人」「そばにいない時も思い出す人」といった友だち像を少しずつ浮かび上がらせていきます。
ユーモラスであたたかなイラストとともに、5歳児にもわかりやすい言葉で「友だちっていいな」と感じられる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- それぞれの短い文をひとつずつ区切ってゆっくり読み、子どもが自分の友だちを思い浮かべやすい間をとる
- 「ともだちって」「ともだちなら」「ひとりでは」など場面の切り替わりごとに、声のトーンやリズムを少し変え、話の流れが自然に伝わるように読む
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 本に出てくる「友だちって」「友だちなら」の場面を振り返り、「自分にとっての友だちってどんな人?」と、友だちや友情について自分の言葉で考えられるようにする
- 絵本に登場することを自分に置き換えて想像させ、「友だちといるとき」と「一人のとき」にどんな気持ちの違いがあるかを考えさせる
『ともだち』は、シンプルな言葉の積み重ねを通して、「自分にとっての友だちってどんな人だろう?」と子ども自身が立ち止まって考えられる絵本です。
友だちのかたちは一つではないことに気づき、それぞれの「友だち像」を考えるきっかけになるでしょう。
| タイトル | ともだち |
| 出版社 | 玉川大学出版部 |
| 価格(税込) | 1,320円 |
| 対象年齢 | 5歳頃~ |
2.やさしい気持ちを育てる!「思いやり」がテーマの絵本

ここでは、やさしくしてもらった嬉しさや、誰かのために行動するあたたかさが伝わる絵本を厳選しました。
誰かの気持ちを考えたり、譲り合ったりする「思いやりの心」は、幼児期に育つ大切な力です。
絵本に触れることで「日常の小さな場面にも、やさしさを向けられる心」を育てる手助けとなるでしょう。
| 3歳~ | ノンタンぶらんこのせて |
| しんせつなともだち | |
| 3~4歳 | おすわりくまちゃん |
| 3~5歳 | かさじぞう |
| 4歳~ | ないたあかおに |
2-1.【3歳~】ノンタンぶらんこのせて
出典:Amazon
『ノンタンぶらんこのせて』は、ノンタンが大好きなぶらんこを独り占めしてしまう場面を通して、「順番ってなに?」「みんなで遊ぶってどういうこと?」を考えさせてくれる絵本です。
最初は、順番を譲らないノンタンに友だちは呆れて帰ろうとしますが、最後はみんなで数を数えて交代する方法により、友達も一緒にぶらんこを楽しめるようになります。
自分だけが遊ぶのではなく、順番を守って譲り合うことで、友だちと一緒に遊ぶ楽しさや思いやりの大切さに気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- ノンタンがぶらんこを独り占めしている場面では、少しわがままそうな声色にして、「ずるい!」と感じる友だちの気持ちを引き出すように読む
- ノンタンが友だちと「1・2・3…」と順番を数える場面は、子どもたちと一緒に声をそろえて読み、みんなで遊ぶ楽しさを伝える
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- ノンタンがぶらんこをひとりじめする場面を振り返り、「みんなは順番守れてるかな?」と問いかけ、「自分だけでなく友だちにも譲る」気持ちを自覚させる
- みんなで数を数えながらぶらんこを交代する流れを、園での遊びにも取り入れて、相手を思いやりながら順番を待つ力を育てる
『ノンタンぶらんこのせて』は、「自分だけ」という感情から、「みんなで」といった気持ちへと変化する過程を、3歳児にも分かりやすいかたちで描かれた絵本です。
遊具の順番などで「貸して・どうぞ」が増えてくる時期に読み聞かせることで、思いやりのある関わり方や、みんなで楽しむことの大切さを考えるきっかけになるでしょう。
| タイトル | ノンタンぶらんこのせて |
| 出版社 | 偕成社 |
| 価格(税込) | 660円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
2-2.【3歳~】しんせつなともだち
出典:Amazon
『しんせつなともだち』は、雪の積もる寒い冬を舞台に、「自分よりも友だちを思いやる気持ち」を描いた物語です。
食べものがなくてお腹をすかせた子うさぎが、雪の中で2つのかぶを見つけ、一つだけ食べて、もう一つを友だちのロバに届けるところからお話が始まります。
やがて、そのかぶはロバからヤギへ、鹿へと友だちのあいだをぐるぐると巡り…物語は意外な展開へ。
「みんなが誰かを思いやる心」が、自然とつながっていく優しさを感じられる一冊となっています。
【読み聞かせのコツ】
- 寒い冬の静けさや子うさぎのお腹のすいた様子が伝わるように、冒頭は少しゆっくりと静かなトーンで読む
- かぶを受け取った動物たちが「誰かが届けてくれたのかな?」と考える場面では、気持ちを想像できるよう、少し間を取りながらセリフをゆっくり読む
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「自分だけじゃなくて、友だちにもわける」といったシーンを振り返りながら、困っている友だちに少し分けてあげる・譲ってあげるといった行動の大切さを伝える
- 「親切にする」ってどんなことだと思う?と子どもたちに問いかけ、自分にできる親切な行動について考えさせる
『しんせつなともだち』は、一つのかぶを通して思いやりの心が連鎖していく様子から、「誰かを思って行動するって素敵だな」と自然に感じられる絵本です。
「半分こ」「どうぞ」といったやりとりを促し、相手を思いやる気持ちの大切さを教えることができる一冊となっています。
| タイトル | しんせつなともだち |
| 出版社 | 福音館書店 |
| 価格(税込) | 1,320円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
2-3.【3~4歳】おすわりくまちゃん
出典:Amazon
『おすわりくまちゃん』は、4つのいすに4匹のくまちゃんが仲よく座っているところへ、もう一匹のくまちゃんがやって来る場面から始まるお話です。
座るいすが足りなくなってしまったくまちゃんたちは、どうしたらみんなで座れるかを一生懸命考えます。
最後には、いすを一列にくっつける工夫をしながら、みんなで気持ちよく分け合っていすに座る姿を通して、「場所や物を譲り合い、一緒に共有することの大切さ」に気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 最初は、リズムよくくり返しを楽しむように読み、安心感のある雰囲気をつくる
- いすが足りなくなって困る場面では、「どうしよう?」という気持ちが伝わるように声のトーンを落とし、みんなで座れた場面では明るくうれしそうな声に切り替える
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3~4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 4つの椅子に5匹のくまが座ろうとする場面を振り返り、「他にはどうしたらみんなで座れるかな?」と問いかけることで、場所や物を分け合う発想を育む
- 絵本の場面を園での生活に重ね、「少しつめて座る」「ここどうぞと声をかける」といった思いやりの大切さを教える
『おすわりくまちゃん』は、「いすが足りない」という身近な場面を通して、分け合う工夫や思いやりの心を楽しく学べる絵本です。
3~4歳児クラスで、「どうすればみんなが気持ちよくいられるか」を考えるきっかけづくりになるでしょう。
| タイトル | おすわりくまちゃん |
| 出版社 | 岩崎書店 |
| 価格(税込) | 1,430円 |
| 対象年齢 | 3~4歳 |
2-4.【3~5歳】かさじぞう
出典:EVO出版
『かさじぞう』は、雪の降る大みそかを舞台に、貧しいおじいさんの「思いやりの心」を描いた昔話です。
お餅を買うため笠を売りに出かけたおじいさんでしたが、結局一つも売れず、帰宅途中に見つけた凍えそうなお地蔵さまたちに、笠や自分のてぬぐいをかぶせてあげることにします。
すると、その夜お地蔵さまたちが、お礼にたくさんの食べ物を届けてくれるといった不思議な出来事が起きます。
「誰かのためのやさしさ」が思いがけないかたちで戻ってくる、そんな喜びを味わえる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 最初の場面は、少しゆっくり・おだやかな声色で読み、おじいさんとおばあさんの貧しい暮らしや冬の寒さを子どもが想像しやすいようにする
- お地蔵さまたちが「ずしん、ずしん」「どさり、どさり」とやってくる場面では、リズムよく声に出して読み、子どもが真似したくなるような楽しさを意識する
出典:EVO出版
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3~5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- おじいさんが、自分のてぬぐいまでお地蔵さまにかぶせる場面を振り返り、「みんななら、どんなことをしてあげたい?」と問いかけることで、相手の気持ちを考えて行動する優しさを育む
- お地蔵さまたちがお礼にやってくる場面を通して、「思いやりを受けとったら、今度は自分が誰かにしてあげる」という恩返しの気持ちを教える
『かさじぞう』は、見返りを求めずに相手を思って行動するおじいさんの姿から、「やさしいことをするって、こういうことなのか」と感じられる物語です。
子どもたちにとって、「日々の小さな場面にも思いやりの気持ちを持つ」という、感謝や恩返しの心を育てるきっかけづくりになるでしょう。
| タイトル | かさじぞう |
| 出版社 | EVO出版 |
| 価格(税込) | 1,018円 |
| 対象年齢 | 3~5歳 |
2-5.【4歳~】ないたあかおに
出典:Amazon
『ないたあかおに』は、人間と仲良くしたい赤おにと、その願いを叶えようとする青おにの「思いやりの心」を描いた物語です。
村人たちから怖がられ悲しんでいる赤おにに対し、友だちの青おには「自分が悪者のふりをして、赤おににやっつけられる役をやる」といい、赤おにが村人から信頼されるきっかけをつくってくれます。
自分よりも友だちの幸せを優先した青おにと、その気持ちに気づく赤おにの姿を通して、「友だちの願いのために行動することの偉大さ」を子どもの心に届ける一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 赤おにが、村人に逃げられてしょんぼりする場面では、少しトーンを落として読み、赤おにの寂しさが伝わるように意識する
- 青おにが悪者のふりをする場面や最後の手紙の場面では、会話をしているときと声色や間の取り方を変え、「友だちのためにがんばる青鬼の想い」が感じられるように読む
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 青おにの行動を振り返り、「みんななら友だちのためにどんなことができるかな?」と問いかけることで、友だちを思って行動するやさしさを育てる
- 青おにの手紙から「友だちがうれしいと自分も嬉しい」という気持ちを振り返り、友だちの気持ちに寄り添う心を育む
『ないたあかおに』は、赤おにと青おにの友情を通して、友だちを大事に思う気持ちを深く考えさせてくれる名作です。
「自分の願い」だけでなく、「友だちの願い」も同じように大切にする心を育てる一冊といえるでしょう。
| タイトル | ないたあかおに |
| 出版社 | 偕成社 |
| 価格(税込) | 1,100円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
3.気持ちを伝える勇気を育てる!「けんか」「仲直り」がテーマの絵本

ここでは、怒り・悲しみ・後悔・仲直りの嬉しさなど、複雑な気持ちの動きを丁寧に描いた絵本を紹介します。
友だちとけんかをしたり、意見がぶつかったりするのは、成長とともに自然に増えてくる経験です。
気持ちを言葉にする大切さや、友だちと向き合う勇気を育てたい時にぴったりのラインナップです。
| 3歳~ | けんかのきもち |
| 3~5歳 | ごめんね! |
| きつねのかんちがい | |
| 4歳~ | きみなんかだいきらいさ |
3-1.【3歳~】けんかのきもち
出典:Amazon
『けんかのきもち』は、仲良しの友だちと大げんかをした男の子「たい」の心の揺れを丁寧に描いた絵本です。
たいは一番の友だち・こうたと取っ組み合いのけんかをし、家で泣いたり怒ったりしながら「悔しい」「悲しい」「許したいけど許したくない」といった複雑な気持ちと向き合います。
もやもやした気持ちが少しずつほどけていく過程を通して「仲直りへの気持ちの切り替え方」や、自分の気持ちと友だちの気持ちの両方に向き合う大切さを伝えてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- たいの気持ちが高ぶる場面では、一文ずつ区切りながら「悔しさ」や「悲しさ」が伝わるように声の強弱をつけて読む
- こうたの「ごめんな!」というセリフは、やわらかく・はっきり読んで、けんかの終わりに向かう雰囲気が伝わるようにする
出典:ポプラ社
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「友だちとけんかをしたら、どんな気持ちになる?」といった問いかけをして、さまざまな気持ちを言葉にしつつ、「感情の整理」をする時間をつくる
- けんかをした際に、「どうやったら怒った気持ちがなくなるかな?」と一緒に考えることで、気持ちの入れ替え方の練習をする
『けんかのきもち』は、「悔しい」「悲しい」「謝りたいけどどうすればいいかわからない」といったけんかを通して生まれる気持ちが、子どもの目線で細やかに描かれている絵本です。
けんかをしても、自分の気持ちを整理して、もう一度友だちと向き合おうとする子どもの背中をそっと押してくれる一冊です。
| タイトル | けんかのきもち |
| 出版社 | ポプラ社 |
| 価格(税込) | 1,320円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
3-2.【3~5歳】ごめんね!
出典:Amazon
『ごめんね!』は、仲良しのうさぎくんとくまくんが大げんかをしてしまう出来事を通して、「ごめんね」と気持ちを伝えることの大切さを描いた絵本です。
いつも一緒に暮らしているふたりは、ある日キラキラ光るふしぎな紙を見つけたことから取り合いのけんかになり、その夜は別々の場所で過ごします。
ひとりぼっちの寂しさや「なんであんなことしちゃったんだろう」という後悔と向き合い、2人が「ごめんね」と言い合う姿を通して、素直に謝ることの大切さをわかりやすく伝えてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- うさぎくんとくまくんがキラキラの紙を取り合って言い合いになる場面では、声の調子を少し強めにして気持ちのぶつかり合いが伝わるようにする
- 「ごめんね」と伝える場面ではやさしい口調を意識し、仲直りの気持ちが子どもたちの心に残るようにする
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3~5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「けんかをして一人になったら、どんな気持ちになるかな?」と問いかけ、「寂しい」「なんであんなことしたんだろう」といった素直な気持ちを言葉にする練習につなげる
- 「仲直りをしたふたりは、けんかのあとにどんなことをして遊んだかな?」と問いかけ、仲直りのあとの嬉しい気持ちを子どもに想像させる
『ごめんね!』は、仲良しの友だちとの「けんかと仲直り」が、子どもたちの日常に重ねやすいかたちで描かれている絵本です。
3~5歳頃に読み聞かせることで、友だちと気持ちを伝え合い、関係を深めていく力を育てるきっかけになるでしょう。
| タイトル | ごめんね! |
| 出版社 | ブロンズ新社 |
| 価格(税込) | 1,650円 |
| 対象年齢 | 3~5歳頃 |
3-3.【3~5歳】きつねのかんちがい
出典:EVO出版
『きつねのかんちがい』は、思い込みから起きてしまったトラブルに対し、気持ちを伝え合うことで誤解がほどけていく様子を描いた物語です。
心やさしいお百姓のそうごろうは、けがをした子ぎつねを家に連れ帰って看病しますが、子ぎつねの仲間たちは「誘拐された」と勘違いして、そうごろうの田んぼにイタズラ
あとで自分たちの「勘違い」に気づいて反省するきつねたちと、怒らずに向き合おうとするそうごろうの姿を通して、「謝ること」と「許すこと」の大切さを感じられる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- そうごろうが山に向かって親ぎつねに勘違いを伝える場面は、あたたかい声色で読み、そうごろうの寛容さが伝わるようにする
- きつねたちが勘違いに気づき、田んぼを修復する場面では、「ごめんなさい」「ありがとう」の言葉をやわらかい声で読むことで、きつねの正直な気持ちが伝わるようにする
出典:EVO出版
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3~5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- きつねたちが思い込みを謝りに来るシーンを振り返り、「みんなは間違えたとき、どんな風に謝る?」と問いかけながら、「ごめんね」の伝え方を学ばせる
- 「そうごろうは、なぜきつねを怒らなかったのかな?」と問いかけ、「許す心」を自分自身で考えられるように促す
『きつねのかんちがい』は、思い込みから生まれたトラブルを、「謝ること」と「許すこと」で乗り越えていく作品です。
3~5歳児クラスで読み聞かせることで、「間違えたらごめんねと言う」「ごめんねと言われたら許す」というやりとりを考えるきっかけになるでしょう。
| タイトル | きつねのかんちがい |
| 出版社 | EVO出版 |
| 価格(税込) | 1,018円 |
| 対象年齢 | 3~5歳頃 |
3-4.【4歳~】きみなんかだいきらいさ
出典:Amazon
『きみなんかだいきらいさ』は、親友ジェームズと大げんかした「ぼく」の気持ちを通して、「だいきらい!」の裏側にある本当の思いを描いた絵本です。
いつもは仲良しのふたりですが、その日はジェームズがクレヨンを貸してくれなかったり、砂を投げてきたりしたことで、ぼくは「ジェームズなんかだいきらい」と腹を立ててしまいます。
やがて2人で言いたいことを思いきりぶつけ合ったあと、自然に仲直りする姿を通して、「けんかしても本音を交わし、気持ちを切り替えることでまた一緒に遊べる」ということを教えてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- ジェームズへの不満を次々と言い並べる場面では、テンポよく一文ずつ区切って読み、「もう我慢できない!」という気持ちの高ぶりが伝わるようにする
- 感情をぶつけ合うパートは少し強めの声で読み、その後の仲直りへ気持ちが切り替わる際は声を和らげて、気持ちの移り変わりを表現する
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- ジェームズにされたことを「ぼく」が次々に言う場面で「みんなならどう思う?」と問いかけ、自分がされたくないこと・相手がされたら嫌なことを考える時間をつくる
- 「また遊びたいときはどう声をかけようか?」「どんなふうに仲直りしたい?」と話し合うことで、けんかのあとに自分から関係を結び直そうとする力を育てる
『きみなんかだいきらいさ』は、「大嫌い!」と言いながらも本当は仲良くしたい、という少し複雑な気持ちを、子どもに等身大の感覚で伝えてくれる絵本です。
4歳児クラスで読み聞かせをすることで、気持ちを言葉にしながら仲直りしていく流れを一緒に考えるきっかけとなるでしょう。
| タイトル | きみなんかだいきらいさ |
| 出版社 | 冨山房 |
| 価格(税込) | 880円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
4.みんなで乗りこえる!「協力」「助け合い」がテーマの絵本

この章では、「どうしたら乗り越えられるかな?」や「どうすればみんなで楽しめるかな?」といった、協力・助け合いをテーマにした絵本を集めました。
一人ではできないことも、みんなで力を合わせると不思議なくらい大きな力になります。
行事やグループ活動が増える子どもたちに、「協力する楽しさ」が伝わる内容になっています。
| 3歳~ | かたみみピピョンタ みんなともだち |
| 3~5歳 | つみきだいさくせん |
| 4歳~ | 11ぴきのねこ |
| スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし |
4-1.【3歳~】かたみみピピョンタ みんなともだち
出典:Amazon
『かたみみピョンタ みんなともだち』は、片方の耳をなくしてから引きこもっていたうさぎのピョンタが、外の世界へ一歩踏み出し、動物の仲間たちと協力して餅つきをするお話です。
森で餅つきをしていると次々に動物たちが集まり、「一人でついたら並の餅 みんなでついたらうまい餅」と歌いながら、千回もついたお餅はとびきりおいしくできあがります。
みんなで力を合わせて餅つきを楽しむ姿を通して、「力を合わせて一つのことをやり遂げる」喜びに気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 餅つきの場面では、「ピョンピョンピョンタのぺったらこ」の歌をリズムよく読み、子どもたちが一緒に口ずさみたくなるようなテンポを意識する
- 動物たちが集まってくる場面では、声の調子や読み方を少しずつ弾ませていき、「仲間が増えていく楽しさ」が伝わるように読む
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 動物たちの役割分担のシーンから、お掃除の時間などに、片づけ係・運ぶ係などの役割を決めて取り組んで、「みんなで分担すると進みやすい」という感覚を育てる
- 「みんなでついたらうまい餅」のフレーズのように、行事や集団あそびの場面で友だちと声をかけ合いながら、力を合わせて取り組む方法を教える
『かたみみピョンタ みんなともだち』は、仲間と力を合わせることの楽しさを、明るい雰囲気の中で感じられる絵本です。
行事や遊びなど「みんなでやるからこそ楽しい」といった気付きを、自然に子どもに与える一冊といえるでしょう。
| タイトル | かたみみピョンタ みんなともだち |
| 出版社 | みらいパブリッシング |
| 価格(税込) | 1,430円 |
| 対象年齢 | 3歳頃~ |
4-2.【3~5歳】つみきだいさくせん
出典:Amazon
『つみきだいさくせん』は、高いタンスの上に取り残されたまるい積み木「まるちゃん」のために、積み木たちが力を合わせて救出に挑むお話です。
まずは積み木どうしで積み上がったり、「お城作戦」を試したりしますが、バランスを崩して倒れてしまい、あと少しのところで手が届きません。
そこへ電車やトラックのおもちゃ、ぬいぐるみが「ぼくたちも手伝うよ!」と集まり、みんなで力を合わせてまるちゃんを助け出す姿を通して、「協力すれば、一人では届かないところにも手が届く」という達成感を味わえる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- 擬音やセリフを少し大きめかつ、リズムよく読んで、「成功するかな」というワクワク感を演出する
- 最終場面の片観音開きページでは、ページを上へとめくる動きに合わせて「積み上がるかな?」といったセリフを入れながら、ドキドキ感を演出する
出典:金の星社
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3~5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- まるちゃんを助けようとする場面を振り返り、「どうしたら届くかな?」「どんな役割があるといいかな?」と問いかけながら、力を合わせて一つのことに取り組むイメージを広げる
- 「困っている友だちを見つけたとき、みんなはどうする?」と問いかけ、周りのみんなで助け合おうという気持ちを育てる
『つみきだいさくせん』は、「まるちゃんを助けたい」という思いを胸に、積み木やおもちゃたちが知恵と力を出し合って協力する姿が、テンポよく描かれた絵本です。
運動会・発表会・行事の準備などの前後に読み聞かせることで、子どもが「協力することの意味」や、「やり遂げる喜び」をイメージする手がかりになるでしょう。
| タイトル | つみきだいさくせん |
| 出版社 | 金の星社 |
| 価格(税込) | 1,430円 |
| 対象年齢 | 3~5歳頃 |
4-3.【4歳~】11ぴきのねこ
出典:Amazon
『11ぴきのねこ』は、いつもお腹をすかせている11ぴきののらねこたちが、「あの山のむこうの湖に、怪物みたいに大きな魚がいる」と聞き、大きな魚を捕まえに出かける物語です。
湖まで歩いていかだを作り、島で見張りや作戦会議をしながら、「どんな大きな魚でも、みんなで力を合わせれば捕まえられる」と信じて挑戦をし続けます。
巨大な魚に何度もはね飛ばされながらも、知恵を使い、協力して立ち向かう姿から、「仲間と一つの目標に向かって頑張ること」のおもしろさが伝わる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- ねこたちが大きな魚をつかまえに出かける場面は、テンポよくリズムをつけて読み、冒険に向かう前の雰囲気が伝わるようにする
- 魚に何度も挑む場面では、声のトーンを落としたり間をとったりして、ドキドキ感や再チャレンジのワクワク感を伝える
出典:こぐま社
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 巨大な魚を捕まえようとする場面で「一人だったらできたかな?」と問いかけながら、仲間との助け合いが必要なシーンを意識できるようにする
- 何度も失敗しながら作戦を立て直すねこたちの姿をもとに、「うまくいかなかったとき、誰とどんなふうに相談したい?」と質問し、仲間と励まし合いながら挑戦するイメージを育む
『11ぴきのねこ』は、みんなで知恵を出し合い、力を合わせることで「大きな目標を達成できる」という面白さが詰まった一冊です。
4歳頃の子どもに読み聞かせることで、仲間と一緒に挑戦する楽しさや心強さを存分に感じることができるでしょう。
| タイトル | 11ぴきのねこ |
| 出版社 | こぐま社 |
| 価格(税込) | 1,320円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
4-4.【4歳~】スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし
出典:Amazon
『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』は、大きな魚に仲間を飲み込まれてひとりぼっちになった黒い魚「スイミー」が、広い海を旅しながら新しい仲間と出会う物語です。
岩かげに隠れて暮らす赤い小さな魚たちに出会ったスイミーは、「みんなで集まって一匹の大きな魚の形になれば、海を自由に泳げる」と提案します。
自分は「目」になると名乗り出て仲間を導くスイミーの姿から、「一人ひとりの力は小さくても、みんなで力を合わせれば大きな力になる」という助け合いの心を伝えてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- スイミーが冒険する場面では情景をゆっくり味わうように読み、海の中の世界のおもしろさが子どもたちに伝わるよう意識する
- スイミーが「ぼくが目になるよ」と言う場面では、声のトーンを少し力強くして読み上げ、「ひらめき」と「みんなで立ち向かう勇気」が伝わるようにする
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 小さな魚たちが「大きな魚の形」になる場面を振り返り、「しっぽ何匹かな? お腹は?」など質問しながら、「それぞれの役割が集まって一つのものをつくる」といった想像力を育む
- 黒いスイミーが「目」になる展開をきっかけに、「他にはどんな力があれば役に立てるかな?」と話し合い、個性や違いを認め合いながら協力する姿勢を育てる
『スイミー』は、「一人では怖いことも、みんなで力を合わせれば乗りこえられる」というメッセージを、美しい海の世界とともに伝えてくれる名作です。
行事や集団あそびなど、みんなで一つのことに取り組む際に読み聞かせることで、協力や助け合いのイメージを具体的に膨らませるきっかけになるでしょう。
| タイトル | スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし |
| 出版社 | 好学社 |
| 価格(税込) | 1,650円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
5.みんな違って、みんないい!自分と他者を知るきっかけになる絵本

ここでは、「違うっておもしろい」「自分のままでいいんだ」と子どもたちが自然に思えるような絵本を厳選しました。
見た目・性格・得意なことなど、子どもたちはそれぞれ違う個性を持っています。
友だちや身近な大人など、他者との違いに気づきはじめる年齢に、自分も相手も大切する気持ちを育てられるラインナップです。
| 3歳~ | くれよんのくろくん |
| 4歳~ | ゾウのともだち フンパーディンク |
| 5歳~ | せんせいって |
5-1.【3歳~】くれよんのくろくん
出典:Amazon
『くれよんのくろくん』は、まっ白な画用紙を前に色とりどりのクレヨンたちが楽しく絵を描くなかで、黒いクレヨンの「くろくん」だけが仲間はずれにされてしまうお話です。
「なんでぼくって、こんな色なんだろう」としょんぼりするくろくんのもとへシャープペンのおにいさんが現れ、くろくんならではの描き方を教えてくれたことで、ぐちゃぐちゃになってしまった絵が見事に蘇ります。
自分の色に自信を持てなかったくろくんが、みんなの絵を引き立てる大切な存在として認められる姿を通して、「みんな違って、みんないい」という多様性の大切さに気づかせてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- クレヨンが絵を描く場面では、色の名前と描いているものをはっきり読んで、各色の個性を頭の中でイメージしやすいようにする
- くろくんが仲間はずれにされてしょんぼりする場面と、活躍する場面では、声のトーンに明暗をつけて読み分け、「寂しい気持ち」と「嬉しい気持ち」の変化が伝わるようにする
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼3歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- くろくんが仲間はずれにされる場面を振り返り、仲間はずれの辛さや、誰かを受け入れるやさしさについて考えるきっかけをつくる
- 各色のクレヨンが得意なもの(空・葉っぱ・花びらなど)を取り上げ、「◯◯色はどんなときに活躍するかな?」と質問しながら、「違うからこそ役に立てる」存在があることを伝える
『くれよんのくろくん』は、個性や役割の違いを、クレヨンたちの姿に重ねてわかりやすく伝えてくれる絵本です。
3歳児クラスで読み聞かせることで、みんな違うからこそ一緒にいると楽しい、という感覚を育てるきっかけづくりになるでしょう。
| タイトル | くれよんのくろくん |
| 出版社 | 童心社 |
| 価格(税込) | 1,430円 |
| 対象年齢 | 3歳~ |
5-2.【4歳~】ゾウのともだち フンパーディンク
出典:Amazon
『ゾウのともだち フンパーディンク』は、保育園にやってきた大きなゾウ・フンパーディンクが、体の大きさの違いから子どもたちと一緒に遊べず、しょんぼりしてしまうお話です。
みんなの大好きなすべり台まで壊してしまい落ち込むフンパーディンクに、「フンパーディンクの好きなことをみんなでしない?」と女の子が声をかけ、子どもたちは遊び方を工夫して一緒に楽しみます。
体の大きさ・肌や髪の色も違う子どもたちとフンパーディンクが、それぞれの「違い」を受け入れながら一緒に遊ぶ姿を通して、「どんな友だちとも関わり方を工夫すれば、みんなで楽しめる」という気づきを与えてくれる一冊です。
【読み聞かせのコツ】
- フンパーディンクが失敗してしまう場面は少し声のトーンを下げて読み、悲しい・寂しい気持ちが伝わるようにする
- 女の子が「フンパーディンクの好きなことをみんなとしない?」と提案する場面は、あたたかみのある声で読み、一緒に楽しめるようになる転換点として印象づける
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼4歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「自分と違うところがある友だちとは、どんな遊び方ができるかな?」と話し合い、背の高さや得意なことなどの違いを認めながら関わる視点を育てる
- 「○○くん・○○ちゃんの好きなことってなに?」「それをみんなでやるにはどうしたらいいかな?」とクラスの状況に置きかえ、一人ひとりの「好き」や「得意」を尊重しながら遊びを広げるきっかけにする
『ゾウのともだち フンパーディンク』は、自分とは見た目もできることも違う存在と出会ったときに、「どうしたら一緒に楽しめるかな?」と考える力を育ててくれる絵本です。
4歳児クラスで読み聞かせることで、自分と他者の違いを「前向きに受け止める気持ち」を育むことができるでしょう。
| タイトル | ゾウのともだち フンパーディンク |
| 出版社 | マイクロマガジン社 |
| 価格(税込) | 1,760円 |
| 対象年齢 | 4歳~ |
5-3.【5歳~】せんせいって
出典:Amazon
『せんせいって』は、子どもたちが抱く「先生っていつも○○だね」というイメージとは少し違う、先生の本当の姿や心の中の気持ちを知ることができる物語です。
作中では、美味しくて給食を早く食べたり、長い休みがあって楽そうに見えたりする「子ども目線の先生像」とは違い、宿題の丸つけや放課後の会議、授業準備など、見えないところでたくさんの仕事をしている先生の姿が描かれています。
さらに、「本当はもっと子どもたちといろんなことをしたい」という先生の本心や葛藤にも触れることで、自分とは違う立場の人にも、さまざまな気持ちや事情があることを教えてくれる一冊となっています。
【読み聞かせのコツ】
- 先生をいろいろな動物に例える場面では、その動物のイメージに合わせて声色や話し方を少し変え、「おもしろい先生」と「頑張っている先生」の両方の姿が伝わるように読む
- 先生の本音や、やりがいが語られる場面では、少しゆっくり・穏やかなトーンで読み、「先生も一人の大人」であることをイメージできる間をつくる
出典:Amazon
子どもへの読み聞かせを踏まえたうえで、保育に活かすポイントは以下の通りです。
▼5歳児の「人間関係」を育てる保育での活かし方
- 「先生はどんなとき、嬉しそう?」「どんなとき、大変そう?」と問いかけながら、先生も感情や事情を持つ一人の人間であることに気づくよう促し、大人への共感のイメージを育てる
- 「小学校の先生ってどんな人かな?」「困ったとき、どんな風に先生に話してみたい?」と話し合い、小学校へのイメージを膨らませながら「先生」との関わり方を教える
『せんせいって』は、子どもたちにとって身近な存在である「先生」を通して、大人にも気持ちや悩みがあることをやさしく伝えてくれる絵本です。
小学校入学を控えた年長児に読み聞かせることで、「自分」と「大人」の違いや共通点に目を向けながら、新しい環境に安心して踏み出す気持ちの準備にもなるでしょう。
| タイトル | せんせいって |
| 出版社 | みらいパブリッシング |
| 価格(税込) | 1,540円 |
| 対象年齢 | 5歳頃~ |
6.まとめ
最後に、この記事の内容をおさらいしていきます。
今回は、2〜5歳の子どもたちが「人間関係」を築くのにおすすめの絵本を、5つのテーマ・全24冊 に分けて紹介しました。
子どもたちは日々の保育の中で、
- 友だちと一緒に過ごす楽しさ
- やさしい心のあたたかさ
- 助け合うことで生まれる達成感
といった「人間関係の土台」を少しずつ育んでいきます。
絵本は、こうした気づきを自然に引き出し、子どもが自分の気持ちや相手の気持ちを理解するきっかけになります。
この記事を通して、保育のシーンで活用できる素敵な一冊と出会っていただけたら幸いです。

