昔ばなし絵巻

ききみみずきん

「ききみみずきん」について

ききみみずきん

ききみみずきんは、動物や植物の声が聞こえるようになる不思議な頭巾です。心優しいおじいさんが山で仔ギツネのケガを手当てしたお礼にもらいました。鹿、小鳥、花、リス、木などの声を聞きながら困っている人を助けるという物語です。動物や植物の声が聞こえる不思議な道具が登場することから、「呪宝譚」というカテゴリーに分類される民話です。

日本各地で語り継がれてきた口承説話のため、明確な原典とされる文献資料はありませんが、江戸時代前期の僧侶である浅井了意の著作「安倍晴明物語」の中に、晴明がカラスの声を聞いて時の帝の病を治すという逸話が記されています。

ききみみずきんの他にも、善良な人間以外は動物に見える「狼のまゆ毛」、右へ回すと何でも欲しいものが出てくる「塩挽臼」、転ぶたびに小判が出てくる「宝下駄」、顔を拭くたびに美しくなる「宝てぬぐい」など、日本の民話には数多くの呪宝譚があります。その多くは欲張りな隣人が不幸になって終わりますので、悪人が登場しない本作品をシリーズに採用いたしました。

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保護者のみなさまへ

ききみみずきんは「呪宝譚」というカテゴリーに分類される民話です。呪宝譚の面白さは、登場する道具に込められた夢のような効果や、使用する人物の性格によって変化していく末路にあります。同じ道具でも心優しい主人公が使えば幸せになり、欲張りな隣人が使えば不幸になるという「はなさかじいさん」などに見られる物語構成は、過度な欲望を戒める呪宝譚の代表的なものです。しかし、ききみみずきんには欲張りな隣人が登場しないので、呪宝譚でありながらも思いやりの心があふれる明るい物語になっています。

本作品には「動物や植物にも心があるので優しく接してほしい」「動物たちがどのような会話をしているのかを想像して楽しんでほしい」という思いを込めました。この物語を通じて、お子さまに動物や植物への愛情が芽生えれば何よりも嬉しく思います。

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